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銀行員 同期100人いた場合50才で銀行本体残るのは1人の例も

 第4話では27.6%という今クール断トツの平均視聴率を叩き出したドラマ『半沢直樹』(TBS系)。濡れ衣で5億円を焦げつかせた責任を取らされる主人公に、部下を嵌(は)めて自分は私腹を肥やす支店長、出世のために言いなりになる部下、そして暗躍する上層部…。ストーリーの面白さにぐいぐい惹かれていくのだが、それにしても実際の銀行って、こんなにえげつない職場なのだろうか。

 銀行マンたちの過酷な出世競争は、実は入社した日から始まっているという。

「入社して最初の数か月の研修で、すでに人事によって“幹部候補”と“その他大勢の兵隊”に分けられているんです。幹部候補が配属されるのは東京の本部か、横浜など大都市の大きな支店です。配属先が地方の小さな支店だと“おれは出世コースじゃない”と、その時点で自覚するんです。次の異動でも小さな支店だと、辞めてしまう人も多い。メガバンクは3年以内の離職率が3割近いんですが、この“仕分けシステム”が原因なんです」(あるメガバンクの40代人事部)

 幹部候補の中でも、トップクラスは大支店勤務を2~3年経験した後、本部に戻り、出世コースをひた走るという。

 また、銀行マンの出世には派閥の力がものをいい、出身大学でも大きく左右される。

「うちの銀行は、昔は東大閥が圧倒的だったけど、今は慶應や早稲田も大きな力を持っています」(前出・40代人事部)

 また、半沢が勤める劇中の「東京中央銀行」のように、複数の銀行が合併した大銀行の場合、旧○○銀行出身、旧△△銀行出身など、そこでも派閥ができ、対立派閥への蹴落とし工作は日常的に行われるという。

 こうした熾烈な競争のなかで、ほとんどの銀行マンは出世コースを外れていく。40代になると出向や転籍という形で別の会社に飛ばされるのだ。

「40才を過ぎると、銀行業界でいう“黄昏研修”と呼ばれる研修に参加させられるんです。外部から講師が来て、今後の収入や退職金、年金、住宅ローン、子供の教育費など、今後のライフプランについてレクチャーされます。出向すると、給料は銀行員時代の6割が相場といわれていますから、研修を受けておかないと大変なことになるのも事実です」(40代・中堅行員)

 例えば、同期が100人いた場合、50才まで銀行本体に残れるのはたった数名で、役員になれるのはそのうち1人いるかいないかだというから、なんとも厳しい世界だ。

※女性セブン2013年8月22・29日号

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