缶コーヒーのCMでおなじみのハリウッドスター、トミー・リー・ジョーンズ(66才)。どこか昭和の日本の頑固おやじ風な雰囲気で、ジョーンズさんの愛称で親しまれている彼が、映画『終戦のエンペラー』(公開中)では、マッカーサー役を好演し話題を呼んでいる。かなりの親日家といわれる彼に、インタビューした。
――何度も来日されていますが日本の印象は?
「私は昔ながらの日本の様式美が好きですが、日本は特に建築が素晴らしい。今回、記者会見で訪れたホテルや宿泊したホテルも素晴らしかった。あとは食べものもおいしいね。日本食というと寿司が有名だけど、すき焼きや鉄板焼きなど肉料理もいいよね。今回も肉料理を食べたんだけど」
――肉食なんですね。今回、映画でマッカーサーという日本の歴史に欠かせない人物を演じていかがでしたか?
「はじめ、私とマッカーサーは重なるところがない。外見的にも似ていないから私が引き受けても…と思ったのですが、軍服を着てサングラスをかけて、コーンパイプをくわえたら印象がずいぶん変わって近づけた。それでやろうと思ったんですが、演じられて光栄でした。彼は日米両国にとって偉業を果たした人だからね。私は日本もアメリカも好きだから、彼のことを多くの人に伝えたいと思ったんです」
――マッカーサーを演じて、どんなことを感じましたか?
「私が思うに、マッカーサーは日本を統治するというより、日本の文化を守り、民主主義としての国家を建て直そうと思っていたんじゃないかな。当時のアメリカ政府は天皇の戦争責任を追及しようと思っていたようだけど、マッカーサーとしては、それはなんとしても食い止めたいと思っていた。
私が重要だと考えたのは、彼が日本に自由を取り戻させるための考え方です。当時のアメリカは、日本にとっての最善策がわかっていなかったけれど、彼は知っていた。彼のそういうところに最も惹かれたんです。それと、彼は京都のように素晴らしい文化も含めて日本を守りたいと思っていたんじゃないかな」
※女性セブン2013年8月22・29日号