さば缶を使った郷土料理・ひっぱりうどんで知られる、人口2万5000人の街・山形県村山市。地元の住民は、多くがスリムな体形を維持している。それは、多くの人がさば缶を習慣的に週2回程度食べているためだという人も。
現在、どこのスーパーに行っても、「さば缶」の品薄状態が続いている。大手スーパーマーケット『ライフ』では、8月以降のさば缶の売り上げが昨年同期比3.6倍になった。
「メーカーにも商品がないので入荷が間に合わず、“品切れ”の紙を貼り出す日もあるほどです。順次入荷していますが、店頭に並べると、あっという間に売り切れてしまいます」(ライフ広報部)
“騒動”のきっかけは、7月30日放送の『みんなの家庭の医学』(テレビ朝日系)で、食べるだけでやせるホルモンと話題の「GLP-1」が紹介されたことだった。
「腸内で生成されるこのホルモンは、満腹中枢を刺激することで満腹感を持続させ、食欲を抑える働きをします」(沖縄徳州会こくらクリニック院長で、ダイエット外来担当の渡辺信幸さん)
アメリカでは、この「GLP-1」が糖尿病の治療薬として使われ、体重148kgだった男性が76 kgにやせたケースも報告されている。
番組では、この「GLP-1」が、さばの水煮缶を食べるだけで作られ、やせられる可能性があるという驚きの事実を紹介した。
「いわしやさんまなど青魚に多く含まれる脂肪酸・EPAは頭の働きをよくすることで知られていますが、実は、『GLP-1』の分泌を促す働きもあるんです。このEPAを非常に多く含む食品が、さばなんです」(管理栄養士・大石みどりさん)
※女性セブン2013年9月5日号