インターネットとテレビの融合――もう何年も言われ続けているテーマだが、なかなかうまい方法が発見できていない。テレビ局関係者はこう話す。
「これまでもテレゴング、データ放送など双方向性をいろいろと試してきましたが、どれもハマらない。テレビ局は今でもネットとどう組み合わせるのが正解なのか、模索していますよ。目標としては、ニコニコ生放送のような鉱脈を見つけたいんです。もし発見できたら、どの局もすぐにマネすると思いますよ」
例えば、フジテレビは「イマつぶ」という、ネットから番組への感想を短文で投稿できるツイッターのようなシステムを開発したが、9月30日限りでサービス終了となる。別のテレビ局関係者が語る。
「結局、二番煎じですからね。ツイッターで済むものを、わざわざ『イマつぶ』に登録して発信したりはしないでしょう。たしかに、自分のつぶやきが番組に字幕として流れることもあるし、そういう意味ではツイッターより魅力的。ちゃんとトライしているのは、さすがフジテレビだと思います。
ただ、悲しいかな、テレビがネットを取り込もうとして失敗した象徴的な例でしょう。誰でも意見を言えるのがネット。その意見を選ぶのがテレビ。当然ながら、テレビ側は放送向きの『イマつぶ』を抽出したい。やはり、お互いの折り合いが悪いんですかね。
もしライブドアがフジテレビの経営権を握っていたら、堀江貴文さんがどのような融合を見せていたのか。もう永遠にないことでしょうが、見てみたかったという思いもあります」