近ごろ、家電業界では、“ジェネリック医薬品”ならぬ“ジェネリック家電”が注目を集めている。有名メーカーの商品ではないけれど、必要な性能を持ち、値段はかなりリーズナブルだ。
あまり聞いたことのない名前のメーカーばかりで、同じアイテムなら有名ブランドの10分の1というビックリ価格で、あまりにもじぇじぇじぇな安さ! 安い理由を深読みしてしまう消費者もいそう。家電ライターの奈良巧さんはこう解説する。
「付加価値があって多機能ゆえに高額な家電は数多くあります。しかし、構造や機能が複雑なものに対して“そこまで必要?”と思う人も増えています。必要な機能だけ残し、その分、価格を抑えて安くしてほしい。それに応えたのがジェネリック家電です。基本機能は、特殊な技術がなくても製造できるものばかり。安さには理由がある。 “安かろう、悪かろう”ということはないと思います」
家電コーディネーターの戸井田園子さんもこう話す。
「家電量販店に置かれている商品は、すでに一定の基準をクリアしていると考えられるので、粗悪品ということはないでしょう。また、大手メーカーに比べて知名度は低いですが、昔から家電を製造していたりと実績もあり、品質にもこだわっていると思います」
日本国内でオリオン電機製品の販売企画を担当するドウシシャの森田恭司さんは、自社のアフターサービスをこう説明する。
「当社では、日本全国にサービスセンターを置いて対応し、大型製品の場合は出張サービスも行います。サービスセンターや店頭に寄せられたお客さまの声を商品やサービスの向上に生かしています」
家電のスペシャリストたちが揃って評価するジェネリック家電だが、数あるアイテムの中でもとりわけ“買い”はどれか。得する買い方、賢い買い方を聞いてみた。
「サイクロン掃除機や扇風機などは特におすすめです。構造がシンプルな分、大手メーカーのものと機能差が少なく、かつお安く手に入ります」(奈良さん)
※女性セブン2013年9月5日号