「風俗店のお客様でも60歳オーバーの方が増えています。マイペースが許される現代の若者と違い、彼らは“男は高みを目指してナンボ”と競争を強いられてきた世代。いい意味で強欲なので、いまだに性に対する欲求も強く持っている。それが男性としての魅力にもつながっているんですよ」
そう語るのは、ラブセラピストのnaomi氏だ。元風俗嬢の彼女は、そのクールな美貌からは想像できないほどの情熱的なサービスを武器に、数々のお店で人気ナンバー・ワンを獲得。これまで1000名以上の男性を虜にしてきたという。
現在は豊富な経験を生かし、ラブセラピストとして男女の愛とセックスに関する悩みを癒し、現役風俗嬢に性感マッサージの技術を授けている。そんな彼女もまた60歳オーバー男性の魅力を知るひとりである。naomi氏だから知る「死ぬまでセックスを楽しむ男性」の共通点と、そんな男性たちを気持ちよくさせるテクニックを教えてもらった。
■香水と歯間ブラシを必携している
60歳を過ぎても清潔感のある男性は、高確率でセックスも“現役”です。私たちがシルバー世代の男性を相手にする時に、最も気になるのが体臭と口臭。「加齢臭は自然現象」と開き直り、ケアしない人はモテません。現役のシルバー男性はデートの前は必ずシャワーを浴び、かすかな香水の匂いを漂わせています。時間が経てば匂いは消えるので、香水は鞄の中に忍ばせて、気がつけば付け足す。
口臭に対しても敏感です。臭いの原因は歯垢なので、歯間ブラシでケアしているようです。年をとると歯にモノが詰まりやすくなります。食事の後にトイレに行き、歯間ブラシでお掃除されています。
服装にも清潔感があります。毎シーズン必ず新しい服を買っていて、流行もちゃんと追い求めている。
清潔感は外見だけじゃありません。会話からも感じられます。口説きたいがための、あけすけなエッチなトークは逆効果。女性はアートや文学などの教養のある話でも性的な魅力を感じるものなんです。
■奥さんと仲がよい
奥さんがご存命の方は、夫婦仲がよく、私たちの前でも家族の話を嬉しそうに話してくれます。ただし奥さんとは性生活がないから外に求める。もちろん家族を傷つけず、割り切って上手く活動されています。
私たちとしてもドロドロの不倫を求めているわけではありません。夫婦円満な方、家族思いの方のほうが割り切ってセックスを楽しめているような気がします。
■趣味の話が好き
「趣味は何ですか?」と聞くと「ゴルフ」や「陶芸」などと即答し、“待ってました”といわんばかりに喜んで語り始める。趣味に生き、普段から人生を楽しめている人は性欲も強い傾向があります。逆に即答できない人や趣味について多くを語れない人は、人生を楽しめておらずセックスも淡泊で、エネルギッシュではないように感じます。
撮影■藤岡雅樹
※週刊ポスト2013年9月8日号