1981年に結婚して以来、芸能界屈指のおしどり夫婦として知られる、デーブ・スペクター、京子スペクター夫妻。京子さんは、素顔のデーブを語った書籍『デーブ・スペクターの作り方』(東京書籍)を上梓した。所属事務所の社長でもある彼女にとって、自宅で仕事をするデーブをそばで見ていると驚きの連続だったと話す。
「デーブと知り合って“タイムイズマネー”という言葉を実感しました。彼は極端にせっかち。仕事でもプライベートでも時間を無駄にしません。
世界中の何十紙という新聞に目を通すため、床一面に大量の新聞紙が広がっています。歯磨き粉のチューブのふたを開け閉めする時間がもったいないからとふたも閉めずそのまま。最初は驚きましたが、それがデーブのスタイルだと思い、尊重しています」(京子スペクターさん・以下「」内同)
まわりへの気遣いをするのもデーブの性格。
「デーブには付き人がいません。なぜなら、付き人にまで気を使ってしまうから。以前、付き人がいたことがありますが、デーブは付き人のバッグをかわりに持ってあげたこともありました。さすがに仕事にも支障が出てくるだろうと付き人を同行させるのはやめました」
気遣いといえばこんな楽しいエピソードもある。
「デーブはテレビ局内にある自動販売機で飲みものを買った後、おつりをとらず、そのままにするのです。なぜそんなことをするの?と聞くと“自動販売機におつりが残っていたら、次、買う人がラッキーって思うじゃない?”と言うんですよ」
その気遣いは妻へも惜しむことはない。
「私に一切、家事をさせないんです。シャツにアイロンをかけるのもデーブがやります。私に家事をさせるのが申し訳ないというんです。それは新婚当時からずっとです」
根っからの仕事人間だというデーブ。日本では主に情報番組のコメンテーターとして活躍しているが、本業は放送プロデューサー。
以前はアメリカの三大テレビ局のひとつABCのプロデューサーだったため、国内外のテレビ番組にも精通している。そのため、日本のテレビ番組にアドバイスをすることもある。
「2000年から放送された『クイズ$ミリオネア』(フジテレビ系)の視聴率が伸び悩んでいると制作会社のかたから相談が持ちかけられました。もとはイギリスの番組で、視聴者参加型のシステムを日本でも採用していたのですが、デーブは思い切って著名人を使ってみては、と提案しました。さっそく採用され、視聴率も好調に。番組は最終的に7年間続きました」
※女性セブン2013年9月12日号