これまでコーヒーは、おいしいだけでなく健康にもいいとされてきた。
「国立がん研究センターの調査で、コーヒーに含まれるポリフェノールにがん抑制効果があることがわかっています。同様にコーヒーの成分のひとつであるクロロゲン酸は糖尿病の予防にも効果的です」(医学博士の狭間研至さん)
他にもアルツハイマー病や胆石の発生リスクを減らすという研究結果もあり、病気予防のためにも飲んだほうがいいとされてきたのだが、ここにきて、ひとつの衝撃的なデータが発表された。
8月15日、米・サウスカロライナ大学の心臓専門医らが、20~87才の男女約4万人の健康状態を16年にわたって追跡調査した結果を発表したのだが、そこで55才未満でコーヒーを1週間に28杯(コップ1杯240mlの計算。1日平均4杯)以上飲む人は、飲まない人と比べて死亡率が男性で1.5倍、女性で2.1倍まで上ることが判明したのだ。
研究チームによれば、<コーヒーに含まれるカフェインが、インスリンの活動を抑制し、また動脈硬化を引き起こす血中アミノ酸の分泌量を増やしている可能性がある>と推測しているが、早死にに至る詳しい理由は不明だという。
この結果を受けて、研究チームは「若い人はコーヒーを1日3杯までにして」と注意を呼びかけているという。
全日本コーヒー協会によれば、日本人はコーヒーを週平均で10.7杯(1日1.5杯程度)飲んでおり、この消費量は世界12位と結構上位。束の間のコーヒーブレイクも、ガブ飲みしていると寿命が縮んでしまうかも…。
※女性セブン2013年9月12日号