9月7日(日本時間8日)、2020年夏季五輪の開催地が決定するが、東京五輪開催が決まったとしても浮かれている場合ではない。首都直下型地震が、2020年の東京五輪開催中に起きるかもしれないと取り沙汰されているからだ。
根拠は「1000年に一度の大地震」である。東日本大震災以降、869年に起きた巨大地震「貞観地震」が注目されている。東日本大震災とほぼ同じ規模、同震源地で起きたこの地震の歴史を踏まえて「2020年は危険だ」と警告する専門家は多い。
「貞観地震の9年後に、関東大震災クラスの南関東地震が起きている。史実は、震災の9年後にあたる2020年に首都直下型の地震が起きる可能性を示しているのです。五輪期間中に大地震が起きたら、交通網はズタズタになり、選手村などのある埋め立てエリアが液状化し、地震に不慣れな外国人はパニックに陥る可能性も。都は首都直下地震の死者を9700人と想定していますが、五輪期間中に起きたら、その倍以上の被害が想定される」(防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏)
ということは死者2万人!? なんとも恐ろしい話だが、東京都の総務局総合防災部は、「震災の教訓をふまえて『東京都地域防災計画』を作成しているので、期間中に地震が起きたとしても乗り切れると考えている」と力強い答えだった。
※週刊ポスト2013年9月13日号