2020年夏季五輪の開催地が9月7日(日本時間8日)に決定する。
昨年のロンドン五輪では、選手村で無料配布された史上最多15万個のコンドームがたちまち品薄状態となり、“夜の競技会”も盛んだと話題になった。その際にはイギリスのメーカーの製品を支給。東京五輪になれば、日本製コンドームの出番が回ってくるはず──。
コンドーム大手のオカモトでは、「開催地が決まっていない段階なので当然ですが、まだどこからも話をいただいていません」と慎重に構える。一方、同大手の相模ゴム工業ではこんな胸算用をしている。
「五輪開催国にメーカーがあれば、その国の製品が選手村で配布されるのが慣例です。1998年の長野五輪の時は、当社とオカモトさんの2社で提供しました。東京開催となった際には、再び当社の製品に指名がかかるのではないかと期待しています」(営業企画室)
その暁には、世界でも相模ゴム工業とオカモトしか開発・販売していない「0.02ミリの極薄」が話題となり、ものづくり大国日本が改めて注目されるはずだ。
「長野五輪の時もそうでしたが、無償提供ということもあり、すぐに利益につながるとは見ていません。
ただ、当社の主要輸出先であるEU諸国などに、出場するアスリートを通じて、世界最高レベルの品質を大きくアピールできる絶好のチャンスです」(同前)
世界最高峰のコンドームの無料配布──IOCには、それも選考基準に入れてもらいたいものだ。
※週刊ポスト2013年9月13日号