ネットで起きたさまざまな事件をわかり易く解説。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、飲食店などで頻発する“おふざけ写真”を解説します。
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昨今ファストフード店の冷蔵庫に入ったり、ハンバーガーのバンズの上で寝そべる写真をネットに公開する若者が続々と登場し、叩かれています。中には解雇処分をくらった人がいたり、店が営業停止となる例もあるようです。
この現象は世界にも波及しており、中国や韓国でも冷蔵庫に入る人が続出しています。とはいえ日本ほどは叩かれておらず、中国のネット界では「私のクーラーあげようか」など、もう少し柔らかな反応をされているようです。この差は、「食」に関する日本人の衛生意識の高さを物語っているようです。
今や経営者にとっては死活問題ともなった「若い従業員によるネットへのおふざけ写真公開」ですが、長野県上田市の給食センターで働く44才男性がフェイスブックに投稿した写真については、「ここまで過剰反応するか」とあ然としました。
読売新聞によると、彼は鶏がらスープを取る様子や、調理した酢豚の写真をフェイスブックに公開したようです。これを受けて同市教育長は「学校給食の安全性に対する市民の信頼を揺るがしかねない重大な問題で申し訳ない」と謝罪し、懲戒処分を検討しているそうですね。
そこまで問題か? とも思いますが、今は食の現場で働く人は何も撮影しない方が良いでしょう。今回の件は私物のスマホを持ちこんだことが問題視されたわけですが、我々メディアも調理場取材をすると「不潔だ!」と叩かれる日が来るかもしれません。
※女性セブン2013年9月19日号