祭を楽しくするのは「夜店」、その中でも「お面」と「スーパーボール」は定番ともいえるが、一体原価はどれくらいなのか? この二つについて見てみよう。
子供たちが欲しがるキャラクターのお面は、祭りの夜店ではほぼ均一料金の800円。同じものは大手スーパーの玩具売場だと600円で買える。
「ドラえもんだろうがアンパンマンだろうが、キャラクターに関係なく、卸問屋は250~350円で販売している。製造会社からの仕入れ価格は200円」(都内・おもちゃ問屋店主)
実際、おもちゃ問屋のネット販売サイトを見れば、個人でも1個単位で買える。夜店では仕入れ値の4倍を払って買っているのだ。
「飾られたお面が祭りの雰囲気を出す役目もある。人件費や場所代などの経費を考えれば、妥当な金額だと思いますが……」(同前)
夜店や町内会のイベントでも、人気が高いのがスーパーボールすくいだ。
「金魚のように飼育の手間暇がかからないし、家庭用のビニールプールがあればいいので楽な商売」と話すのは、神戸市の縁日用品の卸問屋店主。
スーパーボールの大きさは直径22ミリ、27ミリが主流。それ以上となると“客寄せ用”で、ほとんどすくえないらしい。
「スーパーボールの原材料は天然ゴムで仕入れ価格は1個4~8円。問屋の販売価格は6~12円。大きさや模様、加工の仕方で変わります。すくう道具は金魚すくいのポイを使用します」
また、同じすくい物の催しで人気の水ヨーヨーは1個10円。
「仕入れ価格は5円。他に風船を膨らませるポンプ500円、釣り金具1個3円くらいです」(同前)
※週刊ポスト2013年9月6日号