国際情報誌「SAPIO」が10月号で「韓国は先進国になれない」という大特集を行なっている。以下、同誌の巻頭言だ。
なぜ韓国は国際社会が眉をひそめるような恥ずかしい所業を平気でできるのだろう。韓国政府は自国に批判的な論評を展開する呉善花氏の入国を拒否し、一昨年8月には鬱陵(うつりょう)島を視察しようとした日本の国会議員3人の入国を拒否した。
8月15日に靖国神社前で「安倍晋三政権の右傾化」を非難した韓国・民主党の国会議員ら4人の入国を認めた日本政府の対応と際立った対比である。彼の国には言論の自由さえ存在しない。
歴史の捏造・歪曲が罷り通る。慰安婦問題では全くの大嘘を国定教科書に記載して自国の子供たちを洗脳し、異論を唱えた者は社会全体で袋叩きにする。多様な言論を守るべきマスコミが先頭に立って異論を封じ込める。そして独善的な歴史観をスポーツの場にさえ平然と持ち込む。
法治国家の体もなしていない。7月にはソウル高裁が新日鉄住金に対して、また釜山高裁が三菱重工に対して、元徴用工への賠償を命じた。1965年の日韓請求権協定で解決ずみの問題を蒸し返すなら、国際秩序は成り立たない。
竹島の不法占拠は今さら言うまでもない。戦後のドサクサに紛れて李承晩大統領が勝手に自国領土だとしてしまったが、国際的には認められていない野蛮な侵略である。
それらの横暴に怒りを覚えるのは日本人として当然だろう。しかし、疑問も禁じ得ない。なぜ彼の国はこんなにおかしいのか。考えてみれば、つい最近まで、貧しい軍事独裁国家だったのだ。わずか十数年の経済躍進で「日本を追い抜いた」と自画自賛する韓国は、経済、文化、法治、歴史認識、あらゆる分野で実はまだ後進国のままである。
正しく理解しなければ、分かり合える日もこない。我々は冷静な目で、隣人の本当の民度を見極めよう。
※SAPIO2013年10月号