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広岡達朗氏 「バントを好き嫌いで論じる者は、二流のバカ」

 送りバントはプロ野球に必要なのか、不要なのか。たびたび繰り返されるこの論争に、決着はつきそうもない。1980年代の西武黄金時代を築き、解説者としても歯に衣着せぬ厳しい発言で知られる広岡達朗氏に、バントは必要か不要かを聞いた。

 * * *
 そりゃあバントを1つもやらずに、ヒットをポンポン打ってうまくいけば、それに越したことはない。

 ただ、監督は与えられた人材で野球をするしかない。相手投手との能力と比較してバントが「堅い」ならば、打たせてはいけません。

 確かに送りバントは相手に1死を与えることになるが、その代わりにランナーをスコアリングポジションに進めることで、投手にプレッシャーを与えられる。

 その意味では、私はクリーンアップのバントも「あり」だと思いますよ。たとえ4番打者の打席であっても、まずスコアリングポジションに送ることが最優先される。優秀な投手は連打しづらいですからね。ただしそういう場面では、選手を呼んで、「とにかくランナーを進めろ」と声をかけることです。選手にはプライドがありますから、こうした配慮が必要なんです。

 バントというのは、「必要」と判断された時にやるもの。だからその時に備えて、普段からバントの練習をやらせておかなくてはならない。たまにバントを好き嫌いで論じる者がいますが、そんなのは二流のバカですよ。

※週刊ポスト2013年9月20・27日号

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