最近、10代~20代の男女を中心に、カーディガンの“プロデューサー巻き”が流行している。カーディガンを肩にかけて、袖をくるんと首元で結ぶこのスタイル、かつてのバブル期を象徴するファッションで、石田純一の物真似をする小石田純一がお笑いネタとして使うなど、時代遅れのファッションと思っている人も多いかもしれない。ところが、いま20代の女性に聞くと「かっこいい着こなし」なのだとか。
「ゴールデンウィークのときに、OL向けのショップを見て歩いていたら、ショップ店員さんがプロデューサー巻きをしていて、流行っていることを体感しました。今ではルミネなどのショップを見ていると、プロデューサー巻きをしてる店員さんばっかりです。
私の印象では、口コミやショップ店員さんを見た人が、徐々に真似して流行りはじめた感じがします。この夏はファッション誌にもいくつか載っていましたね」(20代女性)
とはいえ一方で、「今更その巻き方はダサイ!」という意見も根強く、バブル期を知る40代男性はプロデューサー巻きに抵抗があるという。
「たしかに何十年も前に流行ったこともありましたが、最近カーディガンを肩にかけている若い子を見かけて驚きました。ダサいでしょう。どう考えても。流行ってるからといっても、似合う・似合わないはあると思います」
では、実際にやっている当人たちはどう思っているのだろうか。20代の女子大生はこう語る。
「大学の大教室で、プロデューサー巻きをしてる女の子を見かけてから、私もやり始めました。さすがに最初は、本当に流行っているのか半信半疑で、手を出すまでちょっと時間がかかりましたが、抵抗はないです。夏は電車やカフェが寒すぎたりするので、カーディガンを持ち歩くのも楽になっています」
アラレちゃんメガネや、おじさんパンツなど、レトロなファッションが回帰しつつある中、プロデューサー巻きも復権しているのは、間違いないようだ。