ソフトバンク、auに続き、NTTドコモも取り扱いを開始するiPhone。いったい何を基準にどのキャリアを選べばいいのだろうか。
アプリや動画のダウンロード、ウェブ閲覧など、ネット通信の利用が多い人が気になるのは通信速度だろう。「速さ」に勝負をかけるのはソフトバンクだ。ITジャーナリストの林信行氏は言う。
「ソフトバンクは新型iPhoneの発売前日の19日に、これまでよりも2倍も通信速度を上げた“倍速ダブルLTE”を発表しました。事前の試算の通りなら、これまで最速だったauよりもやや通信速度が速くなるのではないかといわれています」
一方、「つながりやすさ」を最大の売りにしているのがau。「電波が悪い」といわれる駅のホームなどの人が密集する場所や地方に暮らす人には魅力的だろう。
「今回のiPhoneが利用する電波は、コンクリート壁を透過しやすく、障害物を回り込む性質の強プラチナバンドという800MHzの周波数帯。これに対応している基地局の数はauが圧倒的に多いんです。つながりやすさという点では飛躍的に向上するはずです」(前出・林氏)
通信速度やつながりやすさでアピールする2社に対し、ドコモの売りはなんといっても安さだろう。
それは実質価格だけでなく、データ通信料にも表れている。ガラケーに比べてネットを多く利用するiPhoneの場合、データ通信料を定額にする“パケット定額料金”を支払うことになるが、これもドコモは他2社より安いという。
「auやソフトバンクの定額料金はともに月々5985円で、ドコモは5460円。2年間使用すると、1万2600円も差が出ることになります。ただauもソフトバンクもドコモに対抗するために、2年間限定で5460円にする割引サービスを始めているんです。ただ3年目以降は、元の5985円に戻ってしまうので、長期間使うならばドコモのほうがお得なんです」(ITジャーナリスト・石川温氏)
また、ユーザーの多いドコモなら通話料を格段に下げることができる可能性も。
「ドコモにはXiトーク24(月額1480円)というプランがあり、これに契約すると24時間ドコモ携帯との通話料金を無料にすることができるんです。電話をする友達や仕事関係の人にドコモが多い場合はかなり差が出てくるはずです」(前出・石川氏)
さらに、ドコモにしかないユニークな特典も。それが『ドコモへおかえり割』だ。ドコモからauやソフトバンクに電話番号を変えずに契約していた利用者が、ドコモのiPhoneやスマホと再契約した場合、基本使用料(月額780円)が2年間にわたって無料になる。さらに過去に貯まっていたドコモポイントを使ってiPhoneの端末料金を割り引くことができるというもの。店頭での申告が必要なので、元ドコモユーザーはぜひお忘れなく。
※女性セブン2013年10月3日号