甘いマスクに大人の男の色香を漂わせる加藤雅也、50才。
俳優として数々の映画やドラマで活躍、今年で25年を迎えた。仕事や結婚などこれまでいくつもあったターニングポイントだが、45才で初めての挑戦となった舞台は、彼にとって大きなものだったと語る。
「映画を短距離走にたとえると、舞台は長距離走。持続する中で生まれるものがあることに気づき、もう一度演技というものを考えるようになりました」(加藤・以下「」内同)
舞台『真田十勇士』(東京公演:青山劇場にて2014年1月7日~2月2日、大阪公演:梅田芸術劇場にて2014年2月7日~19日)で演じる真田幸村には、共通点を感じている。
「今作では幸村は完全無欠の闘将ではなく、英雄視される虚像と実像のギャップに悩む凡庸な男として描かれています。実はその不安や葛藤は、ぼくら役者にもあるんです。そういった感覚を役柄に重ねて、“人間くさい幸村”を演じたいですね」
いざ稽古が始まると、舞台が終わるまでかなりストイックな日々に。そんな自分を支えるのが妻と愛娘だと、微笑む。
「外食はほとんどしないですね。食事はほぼ妻の手料理です。和食中心で、野菜や根菜を多めにとか、いろいろ考えてくれています。家に帰ると3才になる娘が『おかえり~』とかけよってくるんですよ」
今後は、「どんな役でも人間味を感じさせ、80代になっても自分の足で舞台に立てる役者でいたい」と熱く語る一方、「娘の成長を一日でも長く見届けたい」とも。チラリと見せた父親の表情もまた、セクシーだった。
※女性セブン2013年10月3日号