今年のプロ野球は新人選手の活躍が目覚ましかったが、その彼らのフレッシュパワーの源となっているのが新人寮の「寮めし」だ。
例えば、東北楽天ゴールデンイーグルスの高卒選手が4年間過ごす泉犬鷲寮(宮城県仙台市)の食堂には時として、全国各地から送られた名産品が並ぶ。石川産コシヒカリ、山形産のサクランボ、久米島産の海ブドウなどだ。
「別に物産展をやっているわけではないんですよ。選手の実家やキャンプ地から送られてきたことを、選手に知らせているんです」(上原茂行寮長)
もちろん、これらは寮めしの食材として使われる。寮の夕食タイムは午後6時から1時間。田中将大の持つ球団新人勝利記録(11勝)を更新し、パ・リーグ新人王の大本命ともいえる活躍をみせている則本昂大投手(2012年ドラフト2位)も、「いつもちょうどいいボリューム。カロリーとか栄養とか全然考えないで、ただただうまいなあと思って食べてます」と太鼓判を押す。
撮影■藤岡雅樹
※週刊ポスト2013年10月4日号