「いちばん太っていたときの体重は、プロレスラーの獣神サンダー・ライガーと同じ95kgでした(笑い)」と笑顔で語のは、漫画家・わたなべぽんさん。今では30kg減量し、そんな姿は想像できないスリム美人だが、ここに至るまでには数々のダイエット失敗遍歴を経てわかった“気づき”があったそう。
数々のダイエットを失敗してきたぽんさんは、あるSNSのダイエット日記にヒントを発見した、「スリムな人って私と違ってキラキラ素敵な生活してる…」「もしかしてスリムな人の生活をまねしたら、私も自動的にスリムになれちゃうかも!?」──こうしてぽんさんの“スリムまね生活“が始まったのだ。
“スリム生活”をまねるべく、あらゆる場所でスリム美人を観察したぽんさん。観察するうちに、あることに気づいたという。
「私の想像では、スリム美人はもともと胃が小さくて食べる量が少ないとか、1日1食しか食べない日も多いとか、おデブさんにはまねしようがない明確な違いが多いと思っていたんです。でも、彼女たちは焼き肉も食べるし、おしゃれカフェにも行く。
まあ、おデブさんの関心が主に食という違いはありますが(笑い)、“食事に時間をかける”とか“飲み物はジュースより水をたくさん飲む”とか、『これぐらいならまねできそう!』というものばかり。ほかにも、“いい匂いがする”などは、ダイエットとは関係なさそうだけど、実はこれこそ、彼女たちがダイエットを“美”の一部としてとらえている証拠。私はおデブさん時代は、そうしたケアも怠りがちでした。それに、これなら我慢しなくてもすぐに始められるし、まねしていて楽しそうだと思ったんです」(ぽんさん)
そんな“あるある”を含め、“スリムまね生活”をスタートしたぽんさんは、1か月で5kg減、2か月で体形の変化をはっきり感じ、1年間でなんと30kgも減ったのだ。
ぽんさんは、実際にこんな“スリム美人なりきりダイエット”を実践した。たとえばアルコール。“アルコールは敵”とダイエットのたびに断酒してきたが、スリム美人だって酒は飲む…ただ「シメにご飯やラーメン」は“スリム美人っぽく”ないが、ゆっくり優雅に飲むのは“ぽい”と気づいたぽんさん。
「お酒を飲むときは、いつものおかずをおしゃれなカフェメニューのようにワンプレートに盛りつけ。ただし、炭水化物はなし。缶ビールもグラスに注いで1本だけをゆっくり味わうように飲めば、満足感を感じられます。
それにおデブのときは、水代わりにガブガブ飲んでいたからひと晩で缶ビール5本は当たり前、二日酔いもしばしば…という状態でしたが(笑い)、“なりきりほろ酔い美人”なら翌日も爽快に」
また、なりきりダイエット前は美容院にも行かず、毎日雑なスキンケアでほぼスッピンだった。“着たい服”より“着られる服”優先では、だらしない体形を呼ぶ、とぽんさん。
「私の理想はキラキラしているスリム美人。髪、爪、歯、肌のケアを怠らず、日々のおしゃれやメイクを楽しむ。いつも常に目に入るネイルをしてみるだけでも気分が違います。それに、やせればやせるほどおしゃれが楽しくなってダイエットを後押ししてくれますよ」
「やせてから」と言わず、まずは今の自分にできるおしゃれやメイクを楽しむことが大切なようだ。
※女性セブン2013年10月3日号