ここ数年でスマホの普及率だけでなく、電子書籍端末などを含むタブレット型PCの利用率も増加。またLINEやカカオトークといった、無料通話とインスタントメッセンジャーを兼ねたアプリの利用も、飛躍的に増えている。
こうした新しい端末やコミュニケーションツールは、若い世代だけのものではなく、積極的に使いこなしている主婦も多い。ネオマーケティングの調査によると、30~50代の主婦が休日に自宅でインターネットにかける時間は、テレビを抜いて4時間以上と、睡眠に次いで2位にランクインしている。さらに、主婦が自宅でのネット接続に使用する端末としては、3人に1人以上にのぼる38%がスマホを挙げている。
「草食男子」や「肉食女子」の名付け親として知られるコラムニスト・深澤真紀さんは「主婦は世間が思っている以上に、デジタルを使いこなしています」と語る。
「彼女たちは、『ウチネット』や『ウチスマホ』を使いこなしています。『リア充』ならぬ『ウチ充』な生活を送っている『ウチ族』なのです。
賢い『ウチ族』主婦たちは、家事や育児も『ウチネット』を使いこなすことで、上手にマネジメントしています。『ウチショッピング』や『ウチバンキング』もお手のもの。また『ウチスマホ』によって、主婦の『ウチネット』活動はよりアクティブに進化しています。『ウチ充』を手にした彼女たちは、ウチから出られないのではなく、ウチが楽しいからこそ出ないのです」(深澤さん)
前出ネオマーケティングの調査でも「ウチの中で過ごすのはなぜ?」といった質問に、「ウチが好きだから」40.1%や「ウチの中でやりたいことがあるから」38.0%といった回答が上位に入る中、「ウチが一番くつろげるから」が85.6%と圧倒的1位の結果となっている。
家庭にいながら、モバイル端末を有効に使いこなす上で、やはり気になるのはパケット通信費。さまざまな情報を集めて、一番おトクなコースを選んでいても、気が付くと上限オーバーというパターンも……そこで、自宅でのモバイル端末の通信費節約術について、節約アドバイザーの丸山晴美さんに話を聞いた。
「配送料が80円となる『ハッピーデー』(8のつく日)には、イトーヨーカドーのネットスーパーに注文が殺到、iPad用教育アプリを活用して育児を効率的になど……。主婦である私自身もそうなのですが、スマホやタブレット端末をキッチンやリビングから使いこなして、ウチ消費や家事、育児をラクに、楽しく、充実させる方が増えていると感じます。その一方で、気がつくと通信費が膨大になってしまったり、通信速度が遅くなってイライラした経験をしている――という声も多く聞きますね。そうした人に私がオススメしているのが、自宅でのWi-Fi活用です。
最近のWi-Fiは、速度が速くなっても価格は据え置きやかえって安くなったり、同時に使える回線数も増えて、利用価値が大きくアップ。自宅にWi-Fiがひとつあれば、家族誰もが家にいる時間は、おトクに、手軽に、快適にインターネットを使いこなせるようになっています。また女性が苦手な無線の設定も、以前の面倒なイメージから大幅に進歩して、ぐんとラクになっているので、手軽に取り入れられるようになりました」
家族全員が自宅でのモバイル通信を光回線などを活用した「ウチWi-Fi」に切り替えることで、キャリアのパケット通信費を抑え、定額で使い放題。最初に各種設定をしておけば、「ウチWi-Fi」へは自動接続できる手軽さも、嬉しいポイントだ。その他、外出先での無料Wi-Fiスポットの場合、“セキュリティが心配”といったケースもあるが、自宅内でのWi-Fi利用であれば、情報が暗号化されるため安心して使える。また携帯キャリアやモバイル通信では、高速LTEなど一定の通信量を超えると速度制限がかかるものが多いが、家庭用回線の場合には、こうした容量制限とは無縁だ。
「我が家の4才の息子はYouTubeを見たり、絵本の読み聞かせアプリを使わせておけば、おとなしくしていてくれるので、もはや子育てにiPadは不可欠。子供に対しては『ネット接続はリビング限定!』というルールを守らせるなどすれば、安全ですし、家族間のコミュニケーションにも役立ちます。
どんなに便利で良い機種の端末を使っても、環境が良くなければストレスも増えて、結局は宝の持ち腐れということに。ましてや通信費が家計を圧迫するのは、主婦としては断固避けたいところ。『ウチWi-Fi』を取り入れて、通信費を賢く節約しながら、おトクに、快適なネットライフを充実させてほしいですね」(丸山さん)