5月に開催されたカンヌ国際映画祭で、審査員賞を受賞した映画『そして父になる』が9月28日に公開となる。
同作は、福山雅治(44才)が初めて父親役に挑んだ作品として話題となっている。福山演じる父親が、6才の息子(二宮慶多・7才)の取り違え事件を通し、血縁と、一緒に過ごした時間のどちらが大事かを問うた作品だ。
「監督は子役には台本を渡しませんでした。その日現場で、何となくの台詞を伝えて、大人の役者は自分の台詞だけに集中するのではなく、子供たちとの演技の中で芝居をしていったんです。福山さんは予めいくつもの“想定”をして撮影に臨んだそうですが、子役の子にほとんど全部ぶっ壊されて、そんなつもりはなかったみたいな表情やトーンになったりしたそうですよ。そのぶっ壊しも楽しかったと話していました」(映画関係者)
是枝裕和監督は、「何かを訴えかけるような黒目がちな目にキュンときた」と二宮をキャスティングした理由を語っていた。
「終盤の慶多くんの演技には、福山さんも予定にはなかったのに声を詰まらせてしまうほどだったそうです」(前出・映画関係者)
福山をうならせるほどの演技を見せた二宮だが、彼には、もうひとり“父親”がいた。ドラマ『半沢直樹』(TBS系)で、堺雅人(39才)演じる半沢の息子・隆博役として出演していたのが二宮なのだ。
「半沢は深夜の帰宅がお決まりだったので、隆博くんはほとんどが寝ている設定でした。それでも第5話で、社宅の子供たちに“お前のパパはダメな銀行員だ”とバカにされた時、“パパに謝れ”って隆博くんが啖呵を切るシーンには、グッときたという親御さんたちが多かったそうです」(テレビ局関係者)
※女性セブン2013年10月10日号