9月30日から『あまちゃん』の後を受け継ぐのが『ごちそうさん』だ。NHKの連続テレビ小説“朝ドラ”は東京局と大阪局が交互に作っていて、今度は大阪局の制作。最近では『カーネーション』や『純と愛』がそう。
「社会現象にもなった『あまちゃん』と比較するのはかわいそうな気がするけど、大阪局は人情モノのドラマを作るのがうまいから、ハズレはないはずですよ」
とドラマに詳しいライターの吉田潮さん。杏(27才)演じる明治生まれの食いしん坊な東京娘・卯野め以子が、“食い倒れの町”大阪に嫁ぎ、激動の時代を生きていく。チーフプロデューサーの岡本幸江さんによれば、
「ヒロインは東京から嫁いできた名もない大阪のおばちゃんですが、自分が食べたいという気持ちが、人に食べさせたい気持ちになって、人の輪、家族の輪、人と人の絆を広げていく。ご飯が杏さんと並ぶ、もうひとりの主人公です」
とのこと。それだけに、毎朝、おいしそうなものが画面に登場する。手がけるのは、映画『かもめ食堂』などでフードコーディネーターを務めた人気フードスタイリストの飯島奈美さん。飯島さんを中心に、料理スタッフが毎週毎週、スタジオでいろいろなご飯を作っているという。
「午前中いっぱい朝食をとるシーンが続いたり、午後いっぱい昼食をとるシーンが続いたり…。それでも、ご飯がおいしいので、カットがかかってもまだ食べ続けている出演者のかたもいるほどです(笑い)。
杏さんはすごく研究熱心で、料理チームにいろんな話を聞いて、まず自分でぬか漬けを漬けるところから始めようと、家でいろいろな野菜を試したみたい」(岡本さん)
現場は和気あいあいと楽しい雰囲気で、その中心にいるのは、やっぱり杏だ。
「杏さんは撮影の合間にちょっと待ち時間があると、にんじんを手に持ってマラカスのように振ってリズムを取って踊ってみたり、メイク部屋の椅子にブーブークッションを置くいたずらを流行らせたり。私たちスタッフも笑わせてくれながら、頑張ってくれています」(岡本さん)
毎朝、おいしいご飯が食べたくなること請け合い。番組がスタートしたら、『ごちそうさん』に出てきた食材がスーパーで売り切れになる社会現象が巻き起こるかも?
※女性セブン2013年10月10日号