中国の習近平・国家主席の妻、彭麗媛さんが海外諸国首脳との歓迎式典などで同じ服装をするなど、衣装の着回しをしていたことが分かった。中国系香港紙「大公報」が報じた。
中国では習主席が昨年秋に中国共産党総書記に就任して以来、「節約を励行し、浪費に反対しよう」とする「節約キャンペーン」を展開しており、同紙は「彭麗媛さんは一つのスカートを何回も身につけることで、身を以て(夫の習主席の)“節約令”を実践しているのだ」と礼賛している。
大公報は9月22日のベネズエラのマドゥロ大統領の歓迎式典に参加した彭麗媛さんの写真や今年6月初旬のメキシコ訪問時や6月下旬に北京で行なわれた朴槿恵(パク・クネ)韓国大統領訪中時のレセプションの際の写真など5枚の写真を掲載。
そのキャプションとして、「9月22日の北京・人民大会堂でのレセプションで、彭麗媛さんが着用したスカートは今年6月4日にメキシコを訪問した際のスカートと同じ」と説明。
また、これと同じように、メキシコ訪問時に着用したチャイナドレスが6月24日の午餐会での朴大統領の歓迎レセプションと同じだったと伝えている。
同紙は彭麗媛さんの記録写真を対比して、この衣装の着回しの事実を“発掘”したようで、特ダネ扱いで報じている。
彭麗媛さんは今年7月、中国人女性としては中国国民党の蒋介石総統夫人、宋美齢さん以来70年ぶりに、米月刊誌「バニティ・フェア」の毎年恒例企画「世界のベストドレッサーリスト」に選ばれている。それだけに、中国系紙ならば、着回しの事実は伏せるのが一般的だと思われるが、時期的に夫の習主席が「節約励行」「浪費反対」を叫んでいるタイミングだったために、逆に“美談”として報じたものとみられる。
しかし、ネット上では「偉大なる中国のファーストレディが国事に参加する際の服装を惜しんでいては、中国そのものが低く見られることになる。ファーストレディの服装くらい、華美にならなければ、買って与えてもよいのでは……。それで、文句を言うような了見の狭い中国人民はいないはずだ」などとの書き込みもみられる。