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討ち入りで切腹を命じられた赤穂浪士の戒名に必ずある字は?

 下町散歩や古典落語で江戸情緒を楽しむには、教養が欠かせない。江戸時代に関する総合的な知識を問う検定試験、第8回江戸文化歴史検定(江戸検)が、11月3日(日)に実施される。1級~3級まで、江戸ブームにハマった団塊世代を中心に大人気の検定。

 参考書『江戸検クイズ百問答』<事件編><人物編><文化・世相編>に掲載された過去の出題問題から、“今年のお題”に設定されている「忠臣蔵」に関する問題に挑戦いただこう。

【問1】元禄15(1702)年12月、赤穂浪士による吉良上野介邸への討ち入り事件が起こりました。14日に結集した47人の浪士たちは翌15日早朝に吉良邸を襲撃、上野介の首を討ち取りました。では、この吉良邸があったのはどこでしょう?

(い)三番町 (ろ)本所 (は)新橋 (に)小石川

【問2】吉良邸に討ち入り、翌年2月切腹を命じられた、赤穂浪士46人(※)の墓は泉岳寺にあります。さて、彼らの戒名には必ずある字がつけられていますが、それは次のどれでしょう? (※)残るひとり、寺坂吉右衛門は討ち入り前後に姿を消しているため、切腹を免れている(去就については諸説ある)

(い)仁 (ろ)徳 (は)刃 (に)矩

【問3】私は高田馬場の決闘で知人に加勢し、剣で名高い三兄弟をひとりで討ち果たして名をあげました。のちに赤穂藩士の婿養子となり、四十七士のひとりとして吉良邸の討ち入りにも参加しています。さて、私は誰でしょう?

(い)荒木又右衛門 (ろ)石井半蔵 (は)奥平源八 (に)堀部安兵衛

 正解は下に。






【正解】
【問1】(ろ)。吉良上野介は刃傷事件の数か月後に隠居し、呉服橋から本所に新築した屋敷へ移った。現在の墨田区両国2・3丁目で、一部は本所松坂町公園となっている。ただし、ここが松坂町と呼ばれるようになるのは上野介の死後、吉良邸が取り壊されて町人地になってから。武家屋敷に町名はない。

【問2】(は)。赤穂浪士たちは、吉良邸への討ち入り後、上野介の首を泉岳寺の内匠頭墓前に捧げ、大目付に自訴。翌年2月4日に身柄を預かっていた各大名家で切腹した。戒名には「忠誠院刃空浄剣居士」(大石内蔵助)、「刃雲輝剣信士」(堀部安兵衛)のように、「刃」と「剣」を織り込んでいる。

【問3】(に)。荒木又右衛門は「伊賀越えの決闘(鍵屋の辻の仇討ち)」で甥の渡辺数馬に助太刀した。石井半蔵は父と兄の敵を討った「亀山の仇討ち」で有名。奥平源八は赤穂浪士が討ち入りの参考にしたとされる「浄瑠璃坂の仇討ち」の盟主。ちなみに、大石内蔵助と奥平源八は、非常に遠いが親戚関係にある。

※週刊ポスト2013年10月11日号

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