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現役最年長の中日・山本昌(48) 引退を意識する条件を語る

オフにはツーリングにも出かけるという中日・山本昌

 現役最高齢となった中日ドラゴンズの山本昌投手(48)は、1993、1994年と2年連続で最多勝に輝いたが、その20年前よりも現在の方が投手としての技術に優れていると断言する。

「投手としての技術も、投球フォームの形も今の方が上。だから現在、あの頃の体力があったらすごいことになってる。でも、人生はそううまくいかない。まあ、逆にいえば、今の自分の技術の方が高いと思えるから、続けていられるという部分があるのかもしれないけれど。今は、エコが自慢のハイブリッドカーといった具合かな」(山本。以下「」内同)

 また、同世代のファンからの励ましの言葉も、現役を続ける原動力になっているそうだ。

「『山本さんが投げると勇気を貰える』──48歳のおっさんが投げているんだから、僕も頑張ろう。そう思ってくれる人が世の中にいるなら頑張る価値はあるんじゃないかな。正直、シーズン中には朝起きれない日もありますよ。でも、『よし! もうちょっとそういう人たちを引っ張ってやろう』って気になっています」

 まだまだ現役への意欲は十分だ。

「どこかで(引退の)線引きをしなければいけない意識はある。それは、自分が調子がよくても先発で投げられなくなる時。そして、同僚の投手たちに対して『こいつらには負けるな』と思った時。

 でも今はそうは思わない。古田(敦也)が引退して、小宮山(悟)も4年前に辞めた。昭和40年生まれの野球選手は、誰もが1回は『ああ、夢から醒めちゃった。これから俺どうしよう?』と思ったはず。その中で自分だけはまだ、そう思ったことがない。つくづく幸せな男だと思います」

 来年、開幕を迎える頃、山本昌は48歳7か月。勝ち星を上げれば、プロ野球最年長勝利記録を樹立することになる。

取材・文■田中周治 撮影■藤岡雅樹 

※週刊ポスト2013年10月11日号

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