東日本大震災から2年半。いまなお懸命の復興活動が続くなか、保存を巡る議論が高まっているのが震災遺構である。未曾有の大惨事を風化させないためにも残すべきという意見がある一方、「思い出したくない」「見るのがつらい」という被災者の声も多い。
その中の例として、写真で紹介でするのは、震災で片足部分が削れてしまった宮城県・石巻市「中瀬マリンパーク」の自由の女神だ。
残った部分の破片が風で飛んだりする危険から、運営会社内には「解体すべき」という意見もあるが、「費用を負担するから残してほしい」という申し出も全国からあり、現在は取り壊しも保存も決まっていない。
撮影■太田真三
※週刊ポスト2013年10月18日号