「あの日」を伝えてきた震災遺構──。東日本大震災の未曾有の大惨事を風化させないためにも残すべきという意見がある一方、「思い出したくない」「見るのがつらい」という被災者の声も多く、保存を巡る議論が高まっているのが現状だ。
写真で紹介しているのは、宮城県名取市にある閖上(ゆりあげ)中学校の時計。地震があった14時46分でいまも止まったままだ。新たに小中学校の建設が決まっており、現在は避難場所として残されている校舎もそれに合わせて取り壊される予定。時計は場所を移して保存されることになるという。
撮影■太田真三
※週刊ポスト2013年10月18日号