韓流スターのヨン様(ペ・ヨンジュン)やチャン・グンソクのブームを作った韓流ドラマ。その裏にある涙ぐましい努力を知ると、さらにドラマが面白くなる。
瞬間最高視聴率64%を記録したドラマ『砂時計』(1995年放送)のプロデューサーで、「韓流ドラマ界の巨匠」と呼ばれる男性は今年7月に自殺した。制作費や出演料を捻出できず横領と背任の罪で逮捕され、心労から自殺したという。
韓国ドラマは、下請けの制作会社が制作費の約半分を捻出するという厳しい世界だ。最近は俳優や脚本家のギャラの高騰が見られ、制作サイドの台所事情は厳しくなる一方。
労働組合によると、今年7月時点で、所属俳優のドラマ出演料未払い総額は合計31億7400万ウォン(約2億8000万円)に達する。制作会社の社長が自殺や海外逃亡を図るなどは日常茶飯事。命を賭けているからこそ、大ヒット作が生まれるのだ。
※週刊ポスト2013年10月18日号