どんな家が理想的な立地なの? 風水建築アドバイザーの直居由美里さんが、運気と土地の関係を解説します。
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風水では、土地が「気」を発し、そこに暮らす人の運気に大きな影響を与えると考えます。
かつて沼や海だった土地は地震後の液状化のリスクがありますが、家相でも凶とされます。そうした土地に建てられた家にはトラブルが続いたり、住む人が定着せず短期間で転居するといった現象が起きることが多いのです。
敷地は四角が理想的。人間にとって最も安定した形であり、家が設計しやすいという利点があります。さらに南北に長いと、南のスペースを大きく開けて日当たりのよい家が作れます。
家の運を大きく左右するのが、道路や川との位置関係です。土地に気の流れをもたらす道路や川を風水では特に重視します。古代中国では川の流れを利用して農作物を効率的に流通させる立地に建つ家が財を成しました。現代では道路が川にあたります。
道路は、家に穏やかな気を運んで幸運をもたらすこともあれば、強烈に気をぶつけて凶となることもあります。T字路の突き当たりや袋小路に建つ家が凶相なのは殺気をストレートに受けるためです。住人は精神的に落ちつかず、争いに巻き込まれやすくなります。扉の上に風水の八卦鏡をかけたり、扉の両脇に観葉植物を置くと、殺気をやわらげる効果があります。
L字型の曲がり角に建つ家は、その内側か外側かで吉凶は逆転します。曲がり角の内側だと、車が飛び込んでくる可能性も低く、悪いエネルギーは侵入しません。反対に曲がり角の外側は、道路からの気を直接受けてしまうので、塀や植え込みを作り悪い気の流れをさえぎりましょう。
きれいな川が家の東か西を流れるのは吉相。西の川は金運をもたらし、東の川は家が繁栄します。窓から川が見える場合は、家に向かって水が流れていると発展の気を受けます。一方、北は山、南は平地が風水的には吉ですから、北と南を流れる川は凶です。
西や東を流れる川であっても、ドブ川では開運は期待できません。汚れた水から発するマイナスの気が家の中に入ってこないように窓はなるべく開けないこと。そして、川に向いたベランダや部屋の窓側に植物を置き空気を浄化しましょう。すぐに引っ越しできなくても、室内の気を整えておくと、よい環境の住まいへ移転できるチャンスが巡ってきます。
※女性セブン2013年10月24・31日号