毎日のように中国や韓国の反日報道ばかりを目にしていると、「そんなに日本が悪いのか」と思ってしまいそうになるが、それでは中国や韓国の思うつぼ。世界を見渡せば、彼らの主張がいかにデタラメかが一目瞭然だ。
中韓メディアによると、ことあるごとに日本を“孤立”させようとしているというアジア諸国を見てみよう。
韓国と同じく日本の統治を経験しながら、台湾の人たちが大の親日家であることはあまりにも有名な話。李登輝元総統は、教育の普及やインフラ整備など、日本が台湾の近代化を推し進めてくれたと何度も謝意を表明している。
こうした好意を日本に向けてくれるのは、台湾だけではない。むしろ、太平洋戦争で戦地となった東南アジアの国々はみな日本に対して好感をもっている。
実際、東京裁判において連合国側は日本の「大東亜共栄圏」構想を「アジア侵略を正当化するためのイデオロギー」として一方的に日本を断罪したが、東京裁判でただひとり、日本の無罪を主張したパール判事はインドの代表だった。
『日本が戦ってくれて感謝しています』の著者で、軍事ジャーナリストの井上和彦氏が言う。
「インドではインド国民軍が日本軍と共にインパール作戦を戦い、それが後のインド独立の布石になった。日本の敗戦後、インド国民軍はイギリス軍に対する反逆者として取り扱われ、インパール作戦に参加した将校3人を反逆罪として極刑に処そうとした。
これに怒ったインド民衆が蜂起して大暴動に発展。とうとうイギリスはインドに統治権を返還し、インドは1947年8月15日に独立を勝ち取った。だから彼らには“日本のおかげで独立できた”という思いが強いんです」
一方、インドネシアでは、日本が統治中に郷土防衛義勇軍(PETA)を組織して、現地の青年に日本式の軍事訓練を施した。戦後、日本に追い出されていたオランダが再びインドネシアを侵略した際に、中心になって戦ったのがこのPETAだった。戦後も現地に残っていた日本人も、インドネシアの独立を守るために共に戦ったことは有名な話だ。
戦前、日本が委任統治していたパラオでも事情は同じ。米軍の上陸前に島民を退避させ、自らは玉砕の道を選んだ日本兵は地元住民にとってまさに英雄。島にある南洋神社には日本とパラオの祖先神と大東亜戦争の戦死者が合祀されている。
「日本が社会インフラを整備したため、『デンワ』『ベンジョ』などの日本語も根付いています。現地の人の多くは日本のおかげで今のパラオという国があると考えています」(井上氏)
マレーシアやタイ、フィリピンなど、他のASEAN諸国も、長年にわたる日本からのODAや技術移転に感謝してくれていて、そろって親日的。その背景には、誰に対しても親切な日本人の人柄があるようだ。
「ちなみに、ミャンマー国軍の歌は日本の軍艦マーチです。言葉はもちろんミャンマー語ですが」(井上氏)
バングラデシュでは、独立を最初に支持し、貧困にあえぐ状況下で、最も多額の援助をしたのが日本であることから、親日の度合いも極めて高い。現地では学校でも日本について詳しく教えられていて、小学生は「広島、長崎の被爆から復興し、世界で一番経済成長した国」と学んでいるほどだ。
※週刊ポスト2013年10月25日号