最近、スマートフォンやタブレット端末だけで、FX(外国為替証拠金取引)トレードをする投資家が増えている。カリスマFXトレーダーとして知られる羊飼い氏もその一人。羊飼い氏が、普段どんなトレードをしているのか語る。
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羊飼いの場合、自宅ではiPad miniを2台とiPhoneを1台ベッドに持ち込んで、うつぶせに寝転んだラクな姿勢で取引するのが日常になってしまった。1台目のiPad miniにチャートを、2台目のiPad miniにニュースや情報を表示させ、それを見ながらiPhoneで取引画面を起動しトレードしている。
チャートとニュースはサイバーエージェントFX、トレードはGMOクリック証券のアプリの出番が多いが、ヒロセ通商やSBIFXトレードなど他社のアプリも必要に応じて使っている。
ベッドに寝転がって取引するラクチンさに慣れてしまうと、もうパソコンには戻れない。そもそもFX取引は、常に集中してトレードしているわけではなく、チャンスを待っている時間も長いので、その間パソコンの前で椅子に座っているのと、ベッドに寝転がっているのでは快適さも疲労度もケタ違いだ。
待ち時間には3台のうち1台でキンドルアプリを起動して本を読んだり、動画を見たり、SNSをチェックしたりできるので、暇つぶしにも困らない。この取引スタイルになってからは、逆にトレードする時間が相当増えた。
一方、外出する際に持ち歩くのは、iPhoneを1台とバッテリーだけ。その日の大まかな戦略は朝のうちに立てておくので、一定のレートに到達したら知らせてもらうアラート機能を設定しておき、予測通りに動き出してチャンスありと判断したら、その場で取引を始めるというスタイルだ。
普段から方向性が読みにくい時は無理せず休み、相場がわかりやすい動きをする時は全力で参戦するようにしているのだが、スマホ1台あれば外出先で巡ってきたチャンスも逃すことなくモノにできる。
少し前までは3Gの通信速度に不満を感じることもあったが、LTE(高速通信サービス)が普及してからは、外でもまったく遜色なくスムーズに取引できるようになった。
※マネーポスト2013年秋号