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カープ躍進 監督が外国人選手を飯に誘うなど垣根排除も理由

 広島東洋カープが16年ぶりにAクラス入りし、CSを盛り上げたことに、ファンならずとも心中こう呟いたに違いない。広島ナインよ、なぜ君たちはここまで戦えたのか、と。新生カープ、果たして何が変わったのか。

 ファンの心に今も輝く常勝「赤ヘル軍団」。1975年の初優勝から1991年までの17年間で優勝6回を果たした。その黄金期を正捕手として支え、元監督でもある達川光男氏が賛辞を贈る。

「力耕不吾欺という言葉がある。力を込めて田畑を耕せばその田畑での実りは耕した人を欺かない、という意味です。野村(謙二郎)監督がこの3年間耕してきた選手たちが、この秋やっと実りましたね」

 9月の快進撃は記憶に新しい。Aクラスとはいえ3つの負け越しでシーズンを終えたカープだったが9月に限れば15勝7敗、そしてCSのファーストステージでは阪神に快勝。その阪神戦、達川氏には印象的なシーンがあったという。

「第2戦、ランナー一塁の阪神・藤井(彰人)の打席で、レフトのエルドレッドがいつもより3歩下がっていたんですよ。何をしよるんじゃ、もっと前じゃろうが、と解説席から思わず叫んでしまいました。でも結果、藤井のレフトへの大飛球に後ろに下がりながらジャンプして好捕球。試合の流れをグッと手繰り寄せ、チームを逆転に導くファインプレーでした」

 選手自らが考えてプレーしていた、それも個人プレーに走りがちな外国人選手が……と達川氏は驚いた。エルドレッド、そして今季6月に途中入団し、66試合で14本塁打を放ったキラなど、“助っ人”の活躍は今季を象徴するものだった。

「監督自ら、外国人をご飯に誘ってコミュニケーションを図っているから、日本人選手と外国人の垣根はない」と達川氏はいう。

※週刊ポスト2013年11月1日号

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