夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、損保会社勤務のご主人(57歳)。奥様(56歳)は、かなりの“天然”なのだとか。
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遺伝でしょうかねぇ。家内のお父さんも天然ボケで、公園の池の「鯉のエサ 100円」と書かれた看板を見て、池に100円玉を投げ込んだエピソードがあります。家内は付き合い始めた頃、学生時代に愛読していた本を僕に見せ、「私、この本を読んで人生が360度変わったの!」。それじゃ、1回転して元通りだろ!
息子と娘、二人の子供たちにも迷言連発です。北海道に家族旅行に行った時は、転んだ息子の膝小僧をさすりながら、「痛いの痛いの、屯田兵!」。それをいうなら「飛んでけ」だろ!
あるとき妻が『大人のドリル』という本を買ってきて問題を解いたのですが、その答えにも爆笑。「Q『もし~なら』を使って短文を作りなさい」。妻の答え「もしかして、奈良県の人ですか?」。「Q『あたかも』を使って短文を作りなさい」。妻の答え「冷蔵庫に牛乳があたかもしれない」。
唯一、僕が「シャレたこというなぁ」と思ったのは、娘に「ママ、どうして私には弟や妹がいないの?」と聞かれた時の答えです。「それはアナタが早く寝ないからよ」。うまい! 娘はキョトンとしてましたけどね。
※週刊ポスト2013年11月1日号