3週連続で週平均視聴率20%超を記録しているNHKの連続テレビ小説『ごちそうさん』。10月16日には平均視聴率27.3%を記録し、『あまちゃん』超えともいわれた。
同ドラマの第1週目から登場したオムライスは、杏(27才)が演じる主人公・め以子の父が営む洋食店「開明軒」の看板メニュー。もともとご飯とオムレツを別々に食べていたのを、一緒に食べると美味しいのではないかと、め以子が考案。そのオムライスは傾きかけていた店が、再び活気を取り戻すきっかけとなった重要な料理として描かれていた。
そして今、視聴者の間でこの「開明軒」のモデルだと話題になっている店が、創業昭和6年の老舗洋食店「たいめいけん」だ。確かに、“かいめいけん”と“たいめいけん”はたった一文字違い。しかも「たいめいけん」の看板メニューもオムライスなのだ。
しかし、『ごちそうさん』を見て『たいめいけん』に行ったある客がこう明かす。
「私みたいに“『ごちそうさん』見て来たんです”っていうお客さんはものすごく多いみたいですが、お店の人に聞いたら“うちはモデルじゃないんですよ”と言われてしまいました」
しかし、インターネットで“ごちそうさん オムライス”と検索すると『たいめいけん』がモデルだという話が大ヒット。そのため店には連日、「ドラマのモデルですか?」との問い合わせも絶えないというが、NHKからは特にモデルにしたいという話などはなかったそう。
「もともと人気店なのに最近ますますお客さんが増えているそうですから、いい宣伝になっているといったところなのではないでしょうか?」(前出のある客)
一方、番組関係者がこんな話をしていた。
「視聴者がそう思われたとしても、番組側としては『たいめいけん』をモデルにしたつもりはないんじゃないでしょうか? 実は今後、ドラマで紹介した料理のレシピ本を出すという話があり、フードスタイリストと綿密に打ち合わせをしているようですよ。『ごちそうさん』のオリジナルレシピとして打ち出したいので、どこかモデルがあるといわれては困るはずですから」
『ごちそうさん』の料理監修のひとり、フードスタイリストの飯島奈美さんは雑誌で同ドラマのメニューについてこのようにコメントしている。
「フレンチのシェフや地域の料理に詳しいかた、それぞれのプロのかたがたと相談しながらメニューを考えました」
『たいめいけん』のシェフには相談していないということか……。
※女性セブン2013年11月7日号