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高木守道氏 2回の中日監督就任理由は「金かからないから」

 中日ドラゴンズは2013年、12年ぶりにBクラスに転落し、18年ぶりに観客動員が200万人を切った。そして、監督は高木守道氏から現役捕手・谷繁元信へ。愛知県出身で400勝投手の金田正一氏が聞き手となり、岐阜県出身の高木氏に本音を聞いた。

──いやァ、久しぶりだな。ヨメさんも元気か?

高木:(笑顔で)おかげさまで元気にやっています。

──そうかそうか。(記者に)高木はな、ワシに岐阜の柿をよく贈ってくれていたんだよ。あれが美味しくてなァ。……最近は来ないぞ、守道。

高木:いや、監督をやっていると、いっぱいいっぱいで……。

──冗談だよ(笑い)。しかし、2年前の監督就任の時は驚いたよなァ。

高木:ええ。普通なら、あの成績で監督が替わるはずありません。前の年は優勝しているんですからね。

──お家騒動か。

高木:そんなのないですよ。ただ、落合(博満)は少しカネを使いすぎました。弱いチームを強くするにはカネがかかるのは当然ですが、中日は巨人のように毎試合満員にはならない。観客が入らないのにカネを使うというのが8年間も続いたのだから、ここらで一服、ということになったんです。

 それに将来のことを考えなければいけない。だが若い監督に任せるには時期尚早。「繋ぎ」で「カネのかからない」監督といえば私しかいないということで、2年間限定でお受けしたんです。

──カネのかからん監督とは、よくいったものだ。

高木:前回(1992~1995年)もそうだったんですよ。前任者(星野仙一・現楽天監督)がカネをかけて優勝もしたけど、長くは続けられない。そんな時にお鉢が回ってくるのが私なんです(笑い)。

※週刊ポスト2013年11月8・15日号

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