歯に衣着せぬツイートで話題の“ファラオの申し子”フィフィが、著書『おかしいことを「おかしい」と言えない日本という社会へ』(祥伝社/1470円)を出版した。
このなかでフィフィは、日本の抱える課題──原発、生活保護、愛国心、メディア、性の乱れから、なぜ日中韓に歴史認識のズレが生じているのか、外国人を甘やかす日本のシステム、在日外国人問題など、タブー視されてきた諸問題に真正面から向き合う。
<私はあえて問いたいのです。「親日」って何ですか>
<このままアジアが分裂し、成長が抑えられ続けている状況は、アメリカの狙い通りなのです>
<日本国民はおかしいと思っていてもどうせ黙っているのですから、政府は自分たちに有利な制度を設ける>
フィフィの関心は、国家、政治、愛国心、原発、少子化…。ひたすら正論を求め、議論せよとあおる。
「情報を鵜呑みにせず、取捨選択する。いくら正義感から出た言葉でも、感情の赴くまま一企業や一個人を批判するだけに終われば名誉棄損にもなりかねません。私がメディアで発言する時に心がけているのは、問題提起のみにすること。そして言葉遣い。汚い言葉は自分の品も下げてしまいますから」(フィフィ、以下「」内同)
もともとは、母国エジプトの文化や料理の紹介、日常生活を綴る“当たり障りのない”ブログだった。しかし、エジプトでの革命について発言せずにはいられず、それを機にブログのテイストは一変。“おかしいと思うことはおかしいと発信すべき”という思いで書き込む。
「現代の日本と革命前のエジプトは似ています。言いたいことも言えない社会という意味で。私は在日外国人ということで発言を許されている部分があると思うんです。でも、所詮外国人ですから。よく日本人に“これからも頑張って発言してください”と言われるんですが、複雑です。自分たちの問題だと認識できてないなあって」
時にはネット上でしつこく非難されることもあるというが、愛情の裏返しとスルーする。ネット社会ではタフに生きる彼女、リアルな人づきあいでも自分を通す。
「自分はこういう人だって早い時期に見せちゃうことですよ。ママ友でも、PTAの仕事はするけど、その後のお茶会まではつきあっていられないとはっきり意思表示するとか。そうすれば無理に無用な会に誘われなくなりますよ」
ママ友やご近所づきあいなど、学校の中や地域内でうまくやらないといけないわけじゃない。
「ちょっと遠くに住んでいたって幼馴染みに子供がいればママ友になるし、ネットでできた友人だっていいと思う。そこにあるコミュニティーに参加しないといけないと思いこんだり、私は孤立してると思う必要はないんです」
論客として注目を集める彼女の目標を聞いた。
「私なんてまだまだですよ。早く、言いたいこと言っても許される、デヴィ夫人枠に入りたいですね」
豪快にガハハと笑った。
※女性セブン2013年11月14日号