テレビをつければ、かつて一世を風靡した芸能人の子どもたちが毎日のように画面に姿を現わしている。IMALUや高橋真麻、仁科仁美、坂口杏里など、2世タレントを見ない日はないといってもいいほどだ。
10月15日の電撃再婚など、何かとお騒がせの若山騎一郎(48才・父は若山富三郎)と仁美凌(32才・父は上原謙)夫妻。ともに偉大すぎる大物芸能人を親に持ったふたりの“2世同士座談会”スタート。
仁美:父は家でも「上原謙」だった。朝、きちんと髪形をセットして部屋から出てくるし、だから、だらしない上原謙を見たことがない。お風呂に一緒に入れてもらったことなんかないの。
若山:うちは、絵に描いたような芸事一家だから、お金と女性関係がだらしなかった(笑い)。だから、殺陣をバシッと決めて、敵を倒す映画の中の親父のほうが好きだったな。
家は神戸の洋館で、当時は珍しく、洋式のトイレが2つついていた。和式トイレを初めて知ったのは小学校に入ってからで、「どうやって用を足せばいいの?」って(笑い)。
仁美:私はガールスカウトで和式を知ってはいたよ。
若山:おれは決まった小遣いはなくて、必要なときにもらってた。学生時代、「友達と旅行に行くからお小遣いが欲しい」って言うと、親父は「1泊20万円くらいか?」って(笑い)。「いや、そんなにいらないよ」って言うと、「じゃー、10万円持ってけ」。
仁美:小学生のときに、光GENJIの大ファンだった私は父に頼んで、テレビ局の楽屋に連れてってもらった。嬉しかったけど、光GENJIが何度も父に頭を下げているのを見て切なくなった。
若山:17才で、千葉真一さん(74才)が主宰するジャパンアクションクラブに入ったんだけど、そこからが大変だったな。殺陣をできないと、「若山富三郎の息子なのになんでできないの?」って顔をされるし、直接言われることも。だから、必死で稽古したね。
仁美:私は小学生のときに父が亡くなってから、それまでよく家に来ていたテレビ局の人とか来なくなった。生活費を削るため、お嬢様学校から公立の中学校に転校したしね…。今思うと本当に世間知らずで失礼だけど、転校先の友達の家に行って、「この間取りに家族全員が住めるの?」って最初は思ったことも。当時、つらかったこともあったけど、今も続いている友達って、このときに仲よくなった子が多い。“上原謙の娘”ではなく、私自身を見てくれるんだよね。父親が元気だったときだけすり寄ってきたのと違って、色眼鏡で見ない。
若山:親父に弟子入りしてからは、怖くて話もできなかった。普通に話せるようになったのは、親父の病気が悪化して、入院したときからかな。今は、親父の息子でよかったと思える。
仁美:私も今はよかったと思う。
若山:きみと結婚できたのも、お互い“2世”のおかげだしね(笑い)。
※女性セブン2013年11月14日号