実りの秋、今年も待ちに待った新米の季節がやってきた。スーパーやお米屋さんの店頭で、価格だけで米を選ぶなんてもったいない。五つ星お米マイスター『スズノブ』の西島豊造さんがおいしい米を選ぶためのポイントを指南する。
【ポイント1】:子供が「おいしい」という米が家庭に合う米
「子供は価格やブランドではなく『おいしいかどうか』で選ぶので、子供が食べない米は家庭に合わないと思っていい。小学校高学年~高校生くらいなら濃厚で満腹感が得られる粘りの強い米が好まれます」(西島さん・以下同)
【ポイント2】:精米日が新しいものほど味がいい
味は精米後1週間ほどで落ちていく。袋に表示されている精米日を確認して、新しいものを選ぶこと。「購入後は密閉できる袋に移して冷蔵庫で保存し、1か月以内に食べきるのがベストです」。
【ポイント3】:のぞき窓で米の状態をチェック
袋ののぞき窓をチェックして、粒の大きさが揃っていないものや割れているもの、白い米が多く混じっているものは、上手に炊けないので避けたほうがいい。
「誰にとってもおいしい米というのはないんです。大切なのは、自分の好みに合うか合わないか。だからそれぞれの品種の特徴を知っていれば、価格が同じ米の中から自分の好きな米を選べますよね。
今や米は主食というより嗜好品。おいしいといわれることの多いコシヒカリ以外にもうまい米はありますし、和食に合う米もあればお弁当向きの米もある。食べ比べて好みや生活スタイルに合う米を選ばないと損ですよ」
4人家族なら2~3kgずつ、1週間で食べきれる量を買って比べるといい。見た目や香りはわかりにくいが、味と食感なら素人にもわかるという。好みの米がわかってから、安いときに5kgほど買えばお得だろう。
「炊き方によっても味は変わります。よく『上手に炊けたかどうかわからない』という人がいますが、炊飯器のふたをパカッと開けた瞬間に『おいしそう!』と思えればそれでいい。ごはんの好みは人それぞれ。かためが好きな人は、ごはんにツヤがなくても粒がシャキッとしていればおいしそうに見えますからね。
ごはんを味わうならおかずより先に口に入れるといいでしょう。味の濃いおかずを先にすると、舌が痺れてごはんの味がわからなくなってしまうのでもったいないですよ」
※女性セブン2013年11月14日号