「ぼくは予定調和が崩れて残骸が散らばった時に、また違うものになるのかどうかを目撃したいし、それが面白いんです」――生放送の『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の良さをこう語っていたタモリ(68才)。32年の歴史の中には、タモリの予想をはるかに超える思いも寄らぬ数多のハプニングがありました。視聴者以上にタモさんがワクワクしたエピソードを一挙大公開!
【生放送でキッス】
1984年8月、翌日がタモリの誕生日だと知ったテレフォンショッキングのゲスト、女優の中野良子(63才)は、登場するやいなや「キスしましょうか」と言い出した。思わぬ申し出にテンションMAXのタモリは、本当に生放送中にキッスを敢行! 興奮が収まらなかったのか、その後「瞬間的に舌を入れた」と告白してしまった。
【ゴルフ優先で出演拒否】
1992年2月、桑野信義(56才)がお友達として紹介したのは、師匠でもある志村けん(63才)だった。しかし、志村は「明日ゴルフなんですよ」と出演を拒否。タモリが再度、出演オファーするものの、志村は「明日天気いいもんで…」と断固拒否を貫いた。電話を切った後、タモリは桑野に「ちゃんと出る人を」と思わずクレームを入れていた。
『いいとも!』に「NO」を突きつけたのは志村だけではない。かつて曜日レギュラーだったダウンタウンも番組に嫌気が差し降板している。松本人志(50才)は、著書『遺書』(朝日新聞社刊)で降板理由について、こう綴っている。
<あそこの客は自分たちが出演者であるかのようにギャーギャーうるさく、ボケをかましているのに変なタイミングで声援しやがる>
【犬猿の仲の大物と一触即発】
<昔は嫌いなやつは嫌いだったんですが、『いいとも!』に出ていると、嫌いよりも興味のほうが先に立つ>
あるインタビューで、こう語っていたタモリだが、一触即発の雰囲気になったことがあった。
1984年2月、小田和正(66才)がテレフォンショッキングのゲストで登場。フォークソング嫌いを公言していたタモリが「レコードお出しになった?」と振ると、小田は「きっと気に入らないと思いますけど」と苦笑。さらに「専門的な話をしてもつまらないから」などとタモリを攻撃。これにはタモリも「バカにしてるんですか」と応戦。緊張感に包まれた放送となった。
後年、タモリはこの放送を「(これまででいちばん)印象深い。気まずいね~」と振り返っている。
※女性セブン2013年11月14日号