スマホの普及率がグングンとあがる一方、スマホに背を向け続ける人たちも少なくない。実際、大手キャリア3社はこの秋、ガラケーの新モデルを揃って発売。モテを究める人たちもガラケー派だ。
「歌舞伎町のホストには、ガラケーユーザーが多いらしいです」(『東京IT新聞』編集長・西村健太郎氏)
そのココロは、メールが送りやすいから。
「ホストの一番大切な仕事が出勤前に顧客である女性に大量のメールを入れることですが、デキるホストは、ポケットの中で手探りでメールを送るらしいです」
日本人とガラケーの親和性に言及する人もいる。50歳会社員は「日本には、使わないものにはフタをする国民性がある」と力説する。
「だから、折りたたみ式のガラケーは、日本人の生理に合っている。画面むき出しなんてとんでもない」
むき出しだと着信やメールが、誰からのものなのかが周りに丸見えで、よからぬ不幸を招くことも。さらにスマホの中に入っている、情報が流出する怖れもある。
「スマホは個人情報の宝庫。毎日持ち歩くのがどんなに危険か、自覚が必要です。特にアンドロイドは審査が甘く、個人情報を抜き出すような不正アプリも多くあるといわれる」(『IT批評』編集長・桐原永淑氏)
それなのにスマホに乗り換えて、3日間で挫折した大阪在住の62歳の声を、最後にお届けする。
「スマホ、あんなん使いもんにならん。断然、ガラケーやで! 慣れれば大丈夫やとか息子に言われたけど、たかが電話やで! 日常品として使うもんや。電話は電話がちゃんと使えればええのや。食堂やったって、和食も洋食もある店、ろくな店ないやろ。大事なのは専門分野を持つことやで。あれもこれもやれることは、そんなん大事なことやないんや。ワシはそう思うわ。ガラケー万歳やで!」
※週刊ポスト2013年11月8・15日号