昨今、困った患者、“モンスターペイシェント”が増えている。その理由について、がんコーディネーター・翻訳家の藤野邦夫さんが解説する。
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キレやすい、マナーが悪い、そんな困った患者さんたち、いわゆるモンスターペイシェントが増えた理由は、厚生労働省が以前、患者を呼ぶときに“様”を付けるよう促し、患者のほうが偉いなどという馬鹿げた立場の誤解を招いたことも否めません。
医師というのは、自身はもちろん、その家族全員の健康をサポートしてくれる強い味方にもなり得ます。できれば素直に心を開いて体の不調や育児の相談などを話せる、かかりつけの病院を持つといいと思います。
また、今はネットの普及によって医学的な情報もすぐに得られる時代になりました。もちろん、病気治療の初期において大切なことは、知識のないことによる漠然とした不安を取り除くことですので、患者さんが医学的知識を持つことは必要です。
それによって担当医と同じ目線で治療に臨めもします。ただし、ネットには、高額な料金を取るにもかかわらず、効果のない治療法もたくさん載っているので、偏った考えにならないよう注意を充分したほうがいいですね。
※女性セブン2013年11月21日号