パートの時給を気にする人は多くても、給与明細を確認しない人は少なくない。給与明細は会社によって書式が違うが、必ず書かれているのが、就業項目、支給項目、控除項目の3つだ。
就業項目と支給項目については前ページ別表を見てください。ここでは最も重要な控除項目について解説します。ここには、健康保険料や所得税、年金の項目が並ぶ。特に見落としがちなのは雇用保険だ。ファイナンシャルプランナーの花輪陽子さんが解説する。
「雇用保険は収入の多寡にかかわらず、31日以上引き続き雇用されることが見込まれて、週に20時間以上働けば、入らなければならない保険です。法律ではそうなっているのですが、小さな会社やお店では、パートを雇用保険に入れていないことがよくあります。
というのも雇用保険は従業員と会社が決められた割合で負担します。仮に10万円の収入とすると、従業員は500円、会社は850円の負担です。雇用する側としては、少しでも払いを少なくしたいということでしょう。
しかし、条件を満たしているのであれば、雇用保険には入るべき。失業した時に補償してもらえるのですから、大きな権利です。雇用保険の欄が『0』となっていたら、会社側に直訴して、入れてもらったほうがいいですね」
雇用保険に入っていればもらえる失業給付金(いわゆる失業保険)は、申請しないと受給できない。自分にその資格があることを知らないと申請できないので、損をすることになる。
※女性セブン2013年11月21日号