消費税率アップも徐々に近づくなか、苦しい家計をパートでどうにか支えている女性も少なくないはず。そんな女性に、お金で苦労した経験のある女優・淡路恵子さん(80才)がメッセージを贈る。
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世間では7年後に東京オリンピックが決まったり、景気も少し上向いたりで、なんだか元気になってるみたいだから、私も頑張ります。
でも一方で、景気の良さを実感できないって話も聞くよね。だからパートを辞めらんない。毎日あくせく働いて、時がカラカラと過ぎていく、あ~ぁ私の人生って…みたいなね。
私、よく言われるんですよ。「淡路さんもお金で苦労した人だから、大変だったでしょ」って。もちろん大変でした。でもね、そこは発想の転換。
私、(萬屋)錦之介さんがつくった借金を返すために、六本木のクラブでマダムをやったの。ついこないだまで女優だったのに、一大決心だったって思うでしょ? でも、そうでもないの(笑い)。
女優・淡路恵子がクラブのマダムを演じただけ。とってもヘビーな役だったけど、監督のカットがかかるまできっちり演じ切りました。
つらいなぁとか、イヤだなぁとか思うことがあったら、女優になってみるのもいいと思うの。ここから数時間だけパートタイマーを演じます。いけ好かない客の前でも笑顔を作ります…と。簡単じゃないだろうけど、私にだってできたんだから、たぶん大丈夫。
錦之介さんとの結婚当初は専業主婦の役もやったわよ。これもけっこう大変だったわ。お義母様が厳しい人だったから。梨園の妻だから、毎日和服着てご挨拶回り、歌舞伎のチケットも手ずから売ったりしたものよ。
でも今考えると、これも私にとって大きなプラスでした。季節季節の着物や帯の選び方、みたいな作法は主婦役時代にきっちり身につけたから。
最近じゃあ、バラエティーのコメンテーターとして出ることが多くなって、再ブレークだなんていう人もいたけど、私は自分が思ったことを正直に言ってただけ。そうやって好き放題言う人が少ないんでしょうね。お客さんの求める役柄をしっかり把握して演じることが大切ですよ。じゃないと次に呼んでもらえない。
そういえば、こないだデヴィ夫人(73才)がお見舞いに来てくれてさ。もうのっけから「あーた、どんどん食べて元気になって早く復帰しないとだめよ。あーたがいないと盛り上がんないから」だって(笑い)。嬉しいよね。
あと、今は大丈夫でもいつお金に窮するかわからないってことも頭に置いとくべきだと思う。
※女性セブン2013年11月21日号