昨年12月、個人事務所の過去7年間にわたる7500万円の申告漏れが発覚し、全レギュラー番組を降板して以来、芸能活動を休業していた板東英二(73才)。11月10日、そんな彼が謝罪会見のため、約11か月ぶりに公の場に現れた。そこで飛び出したのは、誰も予想だにしない話だった。
「実は…ずっとタレント生活を続けておりましたが、この20年近く、植毛をやってまいりました。そして私はカツラが経費で落ちるとは聞いておりましたので、当然植毛も落ちると思っておりました…」
呆然とする会場の空気をよそに、板東はこう続ける。
「しかし、美容整形と同じで経費にならないと初めて知りました。無知でした。このような場で申し上げるのは…」
なんと7500万円の申告漏れは、植毛を経費で落とそうとしたことから生じたというのだ。税理士の小薗崇宏氏がこう説明する。
「タレントという立場で、テレビなど仕事の場に出る時だけのための“舞台衣装”としてカツラを考えれば、それは経費になりえます。一方、植毛は一度施術をすれば、仕事でもプライベートでも付けたままでしょう。オンとオフの明確な区別がないので経費として落とすことは認められにくいです。ただ、一般人からすれば、どちらも経費ではないだろう…という感覚でしょうし、板東さんの言葉には違和感を感じてしまいました」
板東といえば、1988年に国税庁のPR役に起用されて以来23年間、期限内に確定申告を済ませるよう、世の中に広くアピールしてきた人間である。そんな彼が、申告漏れの理由を「植毛」の一言で片づけるなんて当然、誰も納得できるわけはない。この“植毛脱税”発言に、集まった報道陣からは失笑がもれた。
ちなみに植毛の相場は、年間150万円前後。7年間でも1000万円ほどである。
「植毛の費用だけで7500万円の申告漏れなんて、ありえないですよ。そもそも“20年前からやっている”というのであれば、発覚している7年間よりずっと前から申告漏れが起きていたことになります」(スポーツ紙記者)
※女性セブン2013年11月28日号