中国国民党主席や台湾総統などを務めた蒋介石氏のひ孫、蒋友青氏が台北のアメリカンスクールに「毎日1人ずつ殺す」などと書いたメールを3か月以上送りつけたほか、自身のフェイスブックでも殺人を予告。学校側は11月に入り警察に通報、地方裁判所が友青氏に8万台湾ドル(約27万円)の罰金を科すとともに、学校周辺に立ち入らないよう命じた。
友青氏は現在24歳。今年8月、学校に頻繁にメールで脅迫状を送りつけたため、事態を憂慮した学校側は生徒3200人の安全を確保するために、警備要員を通常の3倍の60人に増やすなどの措置をとった。
しかし、その後も脅迫が続き、友青氏がフェイスブックにも同様の文章を書き込んでいたことから、警察に通報。
警察で事情を聞かれた友青氏は、脅迫の理由を尋問された際、友青氏は以前、このアメリカンスクールに通っていたが、友達とのケンカ騒ぎを引き起こし、退学処分を受けたと話した。さらに、最近「学校関係者が自分を3年間監禁しようとしている」などと意味不明の理由を話していた。
友青氏はアメリカンスクール退学後、米国に留学。米滞在中に麻薬に手を出し、それにによって妄想状態に陥っていたとみられる。
友青氏は処分後の8日、フェイスブック上で、「脅迫はでっち上げ」と犯行を否定しているが、友青氏の兄で実業家の友柏氏は「弟(友青氏)はすでに成人であり、自らの言動については、全面的に自分で責任を持つべきだ」とのコメントを発表している。