夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、パソコンメーカー勤務のご主人(51歳)。奥様(54歳)は、熱狂的な松田聖子さんファンです。
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「聖子ちゃんと同じ日に結婚する!」という妻の希望で、我々夫婦も1985年の6月24日に挙式しました。翌年から、結婚記念日には必ず自宅でヒット曲「スイート・メモリーズ」を聴きながらワインで乾杯します。
子供も二人生まれ、順風満帆な夫婦生活だったんですが、12年後に一波乱ありました。聖子ちゃんが神田正輝さんと離婚。「聖子ちゃんが別れたのに、私だけ結婚生活を続けるのって無理!」。妻が、わけのわからないことを言い出したんです。「それはおかしいだろ。聖子ちゃんだってそんなの望んでいないはずだよ」と、必死に説得しました。
聖子ちゃんが1998年、歯科医と結婚した時は「私、神田さんとの結婚しか認めない! 聖子ちゃんの結婚は、私たちと同じ6月24日の1回だけだもん!」。
今年の6月24日、28回目の記念日も「やっぱり、『あまちゃん』の『潮騒のメモリー』より、これよね」と「スイート・メモリーズ」を聴きながら乾杯してたんですが、僕が「2年後は30年目の真珠婚式だからパールの指輪とかプレゼントしようか」というと、「ホント!?」と、大喜びの妻。「本当は3年前、25年目の銀婚式に何かプレゼントできれば良かったんだけどね」。
僕がそういうと、妻が思い出したように、「待って!聖子ちゃんって、2回目の結婚が続いてたら、今年で15年目よね! 15年目は水晶婚でしょ。私、パワーストーンの水晶が欲しかったの。買って!」。あのねぇ、「聖子ちゃんの結婚は一度だけしか認めない!」っていったのはアンタでしょ!
※週刊ポスト2013年11月29日号