テレビ番組のアシスタント・ディレクター(AD)は、とてつもなく過酷な仕事だという。男女関係なく拘束時間が異常に長く、法定労働時間の1日8時間なんて、夢のまた夢、だそうだ。
「24時上がりどころか、36時(翌日の正午!)が当たり前。何時間連続勤務してるんだって感じですよね(苦笑)」
そうぼやくのは、情報帯番組担当のA子さん(20代)だ。終電には当然乗れず、タクシー代なんてもちろん出ないので、1週間のうち4日は、会社の床で寝袋睡眠。
「その都度、コンビニで下着を購入するので、どんどん下着が溜まるいっぽう。しかも同じような地味~なパンツばかり…この前、数えたら100枚を超えていました(涙)」
拘束時間が長い上にとことん働かされる。3食しっかり食べられることは、ほとんどない。バラエティー番組担当のB子さん(20代)は言う。
「朝7時から働きっぱなしで、ようやく初めての食事にありつくのは、たいてい午後9時ごろ。お腹が減っているので、ついついドカ食いしてしまいます」
偏った食事のため、1日1食にもかかわらず体重は増加するばかり。
3年前の入社時は160cm・45kgのスリム体形だったが、今や65kgに。だから“食べてない”なんて言っても、周りに信用してもらえません。
B子さんのように一食でも食べられるのはマシ!というのはドラマ専門の制作会社に勤めるC夫さん(20代)だ。ドラマの場合、一日中外で撮影することも多い。この秋、コンビニもスーパーも近くにない地方でのロケ時に“事件”は起きた。
「主演女優の知り合いが3人見学に来てたんです。お昼になって弁当を出演者とスタッフで食べようとしたとき、その女優が“この人たちにもお弁当をあげてね”って。人数分より2~3個多めにとるのが基本ですが、足りなかったので、ぼくの弁当が“犠牲”になりました…」
その後もロケは続き、空腹に耐えきれなくなったC夫さんは、ごみ箱に捨てられていたあんパンを見つけた。
「えぇ、食べましたよ(苦笑)。夕食代わりにおいしくいただきました! ホロ苦い記憶です」
※女性セブン2013年12月5日号