「年末年始は、宴会などが多くなり、ED薬の処方数も一年で一番多くなります」
こう語るのは、ED治療専門病院・浜松町第一クリニックの竹越昭彦院長。ED治療薬のエキスパートである竹越先生に、使い方のポイントを聞いた。
■知らない人が多いED薬の鉄則
「基本的には、ED薬は空腹時に服用するべき薬です」(竹越先生)
ED薬は「バイアグラ」(1999年~)「レビトラ」(2004年~)「シアリス」(2007年~)の3種類があり、それぞれの薬には特徴や個別の適性があるという。
「なかでも『シアリス』は食事の影響を受けにくいのですが、とはいっても800キロカロリー以上の食事はNG。どちらがいいかといえば、空腹時に服用する方がいいのです。『飲んだけど効かなかった』という例の多くは、食事の後に飲んだというもの」(竹越先生)
イベントの多い年末年始は、こうした“食事後の誤服用”が増えるようだ。
「空腹時に服用して、そのあと30分は食事をしなければいいだけ。この鉄則は最低限守ってください」(竹越先生)
また、一括りに「ED薬」といっても、効くまでの時間は、薬によって違う。
「バイアグラは服用後1時間ほど。レビトラは服用後48分で、シアリスは服用後3時間ほどで効果が最大になります」(竹越先生)
では効くまでの時間は、短いほど良いのだろうか?
「それは、患者さんによって違います。食事をしてからホテルに行く、というような場合には、空腹時に服用、食事をしていると、2時間~3時間はすぐに経過してしまいます」(竹越先生)
つまり、フレンチのフルコースなどをゆっくりと食べていれば、人によっては効果のピークを逃してしまう可能性もある。
「シアリスなどは、週末の金曜日の夕方、空腹時に服用しておけば、3時間後に効果が最大になり、24時間~36時間持続します。つまり土曜の深夜まで効果が望めるわけです。その間は食事は何を食べても問題ありません。
早く効果が現れる薬は、血管の拡張効果が高いので、顔がほてったり、赤くなる、目が充血するというような作用が現れる患者さんもいます。これは飲酒しない人に顕著ですので、そういう場合には効果発現までの時間がかかる『シアリス』などをお薦めしています」(竹越先生)
薬の特徴を知り、計画的に服用することが大切というわけだ。そして最近では、ネット通販によるニセ薬のトラブルも問題となっている。竹越昭彦院長の病院では、10分程度で、医師による処方でED治療薬を手にすることができる。専門の医師に相談し処方を受け、3種類の飲み比べで体質とライフスタイルに合ったED薬を見つけるのもポイントといえるだろう。
■ED薬について会話できる「いい夫婦」
バイアグラが国内で認可されてから、もう13年以上が経過しており、薬の選択肢も大きく広がっている。患者の層も広がっており、パートナー側がED治療薬の処方を依頼する例もある。
「排卵のタイミングなどで、奥様に『今日は絶対に』と頼まれるような場合、男性がED治療薬を必要とする例は多いですね。パートナーに治療薬を内緒にする人は『薬に頼るのはオトコの恥』『女性に対して失礼に当たる』と考えているようです」(竹越先生)
では、パートナーには秘密にすべきなのだろうか?
「いえいえ、EDというのは相手があっての症状。関係の深いご夫婦の中には、そういった話をきちんとして、処方を受ける人もいます。こうした会話をきちんとできる、夫婦で解決できる――というのが、本当にいい夫婦なのではないでしょうか」(竹越先生)