全日、ゴールデン、プライムタイムの3部門でトップになる「年間視聴率3冠」に向けて驀進中のテレビ朝日に激震だ。プロデューサー・I氏(45)が11月19日、下請け制作会社3社に架空の番組制作費を請求させ、1億4000万円余りを私的流用し、懲戒解雇処分を受けた。
「一見、ソツなく仕事をこなすIプロデューサーに憧れる若い局員は少なくなかった。しかもオシャレで実年齢より7、8歳は若く見える。
社内ではいつも首にストールを巻いていて、若手の間では“誰もIさんの首を見たことがない”という都市伝説まであるほど。髪型はアシンメトリー(非対称)、身長は180cm超ということもあり、『テレ朝のオダギリジョー』とも呼ばれていた。でも、年が近い同僚の間では、決して評判はよくなかった」(テレ朝局員)
I氏は音楽番組やバラエティ番組を制作する編成制作部門のプロデューサー。特に音楽系に強く、過去には、『ミュージックステーション』や『題名のない音楽会』の演出やゼネラルプロデューサーを務めた。
近年は、お笑い芸人などをキャスティングした映画の監督としても活動。「音楽畑では1、2を争うほどの敏腕」(若手局員)だという。
同局は、着服金は高額な服飾品の購入費や海外・国内旅行代に使われたと説明。だが、I氏と近い局員はこう声を潜めて語る。
「Iさんは現在独身で、とにかく若い女性が好きだった。今年に入って友人には“23歳の彼女がいる”と吹聴していた。
だけど、Iさんはイケメンじゃないし、トークが面白いわけでもないので、周囲からは“羽振りのいいIさんのカネに目が眩んで、若い子が寄ってきているだけだろう”といわれていた。
たしかに本人はいつも『このブーツは10数万円する』『ストールは有名ブランドのもの』などと自分の金満ファッションを自慢していたが、それで1億円も使えるとは思えない。着服金で買ったブランド品は若い女に貢いでいたんだろうと、友人の間ではもっぱらの噂です」
※週刊ポスト2013年12月6日号