『リーガルハイ』(フジテレビ系)で新垣結衣演じる黛真知子弁護士の奮闘ぶりが話題となっているが、現実世界でも美人弁護士は少なくない。ここで紹介するのは、キャリア17年目の木下比奈子弁護士。
「10年目頃から離婚の相談がグッと増え、個人の依頼者の案件のなかでは8割弱を占めています」
これまで結婚と2児の出産・育児をしながら、活動を続けてきた。
「離婚相談は、『未婚や子供のいない人には分からない』と敬遠されがち。年齢や経験も大切で、私も20代とは仕事の方針が変わりました。かつては、『兄弟の親権を争っていたら夫婦で1人ずつ』なんて発想もしたけれど、親になった今、兄弟を引き離すことは考えられません」
これまで1000件以上を担当し、相談や裁判からは、世相も感じるという。
「“イクメン”の登場で父親が親権を勝ち取る例が増え、私の担当でも何例も認められています。近年は、親が離婚に関与する傾向も強い。当事者ではなく、母親が相談にくることもあるんですよ」
生涯現役が理想。
「裁判所までは行けなくても、お茶を飲みながら法律相談に乗れるおばあちゃんになりたい」と語る。
●木下比奈子(きのした・ひなこ):1971年、北海道生まれ。京都大学法学部卒業。1997年に弁護士登録(福岡県)。2000年に、「木下法律事務所」を開業。弁護士の夫・明氏と、夫婦で法律業務にあたる。
撮影■中山雅文
※週刊ポスト2013年12月6日号